年代 |
月日 |
書評・論文・その他 |
1978年 |
11月 |
奥野健男の文芸時評で、文学界12月号に掲載された「葬儀の日」について、「自己形成期にしか書けない真摯で大胆な観念小説に久しぶりにぶつかった気持ちがした。」−質が向上した新人作品と評される |
12月 |
「「葬儀の日」(松浦理英子)」(第47回文学界新人賞決定発表)・文学界
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1979年 |
1月 |
「創作合評−37−「カリフォルニア」(土居良一)・「葬儀の日」(松浦理英子)・川村二郎・高橋たか子・大橋健三郎」・群像 |
6月 |
奥野健男の文芸時評で、文学界7月号に掲載された「火のリズム」について、「小説としては弱いが、いかにも二十歳の少女らしい感覚にあふれて好感を覚えた。」と評される |
8月 |
「対談時評・・燃焼と持続・・松浦理英子「火のリズム」、重兼芳子「見えすぎる眼」・森敦・黒井千次」・文学界 |
9月 |
奥野健男の文芸時評で、文学界10月号に掲載された「乾く夏」について、「「葬儀の日」の自己形成期の裏と表の二つの分裂した自己というモチーフを現代の女子大生の感覚や風俗で肉付けしようとした作品で、この若い新人の感覚が上質であることはわかった・・・この作者はもっと観念的になった方が良い。」と評される
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1980年 |
4月26日 |
「女と小説”血と性”をテーマに女の源流へと挑戦は続く」・山本千恵・フェミニスト
「新しい人で芥川賞候補にもなったことのある松浦理英子が「乾く夏」(文学界・10)などによって、自意識破壊の願望を性に立脚して組み立て二十歳の心情をたくみに描いている。」と言及されている |
5月 |
奥野健男の文芸時評で、文学界6月号に掲載された「肥満体恐怖症」について、「女子大の寮を舞台に、二十歳前後の女性の生態や心理を女性には珍しい笑いを含めて戯画化している才能はおもしろいが・・・」と評される
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1981年 |
1月 |
奥野健男の文芸時評で、文学界2月号に掲載された「セバスチャン」について、「興味深く読んだ。この作家の「葬儀の日」を読んで、旧制高校生的な文学の復活だと指摘し、河野多恵子氏も同意してくれたが、そういう青春の持つ本質的な暗さと堅さと純粋さを保持している。時代は変わっても青春の持つ反逆的無軌道性と感覚的な好悪感と自我と他我との間の信頼と断絶は変わらないという気持ちが強かった。」と評される |
3月 |
「「女流新人の現在」−河野多恵子・佐伯彰一対談時評」・文学界 |
4月 |
「俗人について(小説への発言−32−)・菊田均」・早稲田文学・59
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1985年 |
4月 |
奥野健男の文芸時評で、文藝5月号に掲載された「いちばん長い午後」について、「今月いちばんおもしろかった小説。レズビアンの心理や生理がいきいきと描かれているだけではなく、そこに自己と他者との関係とアイデンティティーの問題が知的に透明に展開されていることに、若い知性的な女流作家の可能性をおぼえる。新しい倉橋由美子的な知的で感覚的な作家として成長してくれることを期待したい。」と評される |
8月 |
奥野健男の文芸時評で、すばる9月号に掲載された「変態月」について、「自己形成期の高校生の真面目な悩みと性のめざめ、変化を扱ったものだが、女性では可愛い幼なじみの女を殺してしまうという異常性を伴うものであるが、気取りが少ない気持ち良い小説。」と評される
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1986年 |
6月 |
「「現代の感覚(II)−松浦理英子「セバスチャン」」・水野麻紀」・<ぽ>(PO)45 |
12月1日 |
「「松浦理英子論−擬態としてのナルシス」・吉田文憲」・文藝特別号
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1987年 |
4月 |
「文芸時評・「ナチュラル・ウーマン」・種村季弘」・朝日新聞 |
4月20日 |
「わたしが手紙を出した人たちはそれからどうなったか?・に松浦理英子に送った手紙と写真、その結果が掲載されている」・四方田犬彦・哲学書簡
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1988年 |
11月 |
「「海胆とサボテンの恋愛・松浦理英子「ナチュラル・ウーマン」を入り口とする趣味の観念逍遙・広瀬誠」・北方文芸21
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1990年 |
11月5日 |
「書評・もっと知的に・「ナチュラル・ウーマン」・トレヴィル−奇跡的な女流作家・松浦理英子は、優しくも残酷な女性心理を描き出す。(四方田犬彦)」・クリーク
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1991年 |
5月10日 |
「「松浦理英子」論−誇り高きMの構図・萩原雄一」・「国文学・解釈と鑑賞」別冊(女性作家の新流)
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1992年 |
7月30日 |
「現代作家に見る性の描き方・「ナチュラル・ウーマン」」・別冊新文芸特集−性の文学−・河出書房新社
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1993年 |
1月29日 |
「書評・POST BOOK REVIEW「いつまで、P対V・・」を渡部直己と読む・松浦理英子「セバスチャン」・(略歴*渡部直己/高橋団吉)」・週刊ポスト |
11月 |
「松浦理英子・・・越境する性・与那覇恵子」・国文学 |
11月1日 |
「論考・「親指Pの修業時代」・夢の中の体(笙野頼子)」・文藝冬季号 |
11月1日 |
「論考・「親指Pの修業時代」・幼形成熟の復讐(小倉千加子)」・文藝冬季号 |
11月1日 |
「恥じらいのセクシュアリティ・松浦理英子・笙野頼子・多和田葉子そして吉本ばなな(蓮見重彦/渡部直己)」・文藝冬季号 |
11月9日 |
「文化欄・性の境界・男女を統合した豊かさから流動化した無機的な人間へ」・朝日新聞 |
12月17日 |
「書評・退屈な読書・平凡なことを非凡に言うのが傑作なんだよ・松浦理英子「親指Pの修業時代」・高橋源一郎」・週刊朝日 |
12月23日 |
「書評・BOOKS・キワモのでなく正統的な文学作品だ 松浦理英子「親指Pの修業時代 」・浜田芳彰」・アサヒ芸能 |
12月24日 |
「書評・週刊図書館・卓抜なアイディアと構想力で主題を展開・松浦理英子「親指Pの修業時代」」・秋山駿・週刊朝日
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1994年 |
1月 |
「文学者追跡・松浦理英子の企み・小山鉄郎」・文学界 |
1月 |
「書評・性と人格の因数分解・松浦理英子・「親指Pの修業時代」・小原眞紀子」・群像 |
1月 |
「ちょっと変、ああ、すごく変!・沼野充義」・海燕 |
1月1日 |
「書評・男と女の関係性を再吟味させる<悪夢>・「親指Pの修業時代」・森岡正博」・図書新聞 |
1月9日 |
「書評・「親指Pの修業時代」・異なる呼吸の文章使い分け・中沢けい」・日経新聞 |
1月10日 |
「本と出会う−批評と紹介・「親指Pの修行時代」・島森路子」・毎日新聞 |
1月12日 |
「書評・Fiedwork on mode・書物の視線−松浦理英子「親指Pの修業時代」・世間に蔓延している性愛の通念はいかに揺らぎうるのか」・太陽 |
1月20日 |
「人気作家の書斎拝見! 松浦理英子・虐げられた彼らが輝くための「装置」かもしれない」・週刊宝石 |
1月20日 |
「書評・INSIGHT BOOK・親指が突然Pに?ないべきものがある話・松浦理英子「親指Pの修業時代」(略歴・岡田幸四郎)」・ELLE JAPON |
1月23日 |
「書評・BOOK review・新刊紹介 まぎれもなく’93年度の代表作だ・松浦理英子「親指Pの修業時代」」・週刊読売 |
1月24日 |
「文芸時評・「親指Pの修業時代」・大江健三郎」・朝日新聞 |
2月 |
「パラレル・ワールドの旅・松浦理英子「親指Pの修業時代」・野谷文昭」・新潮 |
2月 |
「文豪はなぜ「性」を書くのか・矢切隆之」・新潮45 |
2月 |
「書評・すばる Book Garden・松浦理英子「親指Pの修業時代」・(富岡幸一郎)」・すばる |
2月8日 |
「いまこそセックスの訂正・「親指Pの修業時代」」・FRAU |
2月9日 |
「書評・BOOK 今週の話題の本・ある日突然、足の親指がPになった女の子の話が売れる訳・松浦理英子「親指Pの修業時代」」・宝島 |
2月23日 |
「書評」・MEDIA RADAR BOOKS・昨年末からのベストセラー。さすが、読むべき本は売れるわけだ。松浦理英子「親指Pの修業時代」・ターザン |
3月 |
「肉体がはらむ絶対的孤独・松浦理英子著・「親指Pの修業時代」・小川洋子」・文学界 |
3月 |
「講演・文学とセクシュアリティー・松浦理英子」・早稲田文学・第8次214号 |
3月 |
「小説家Mとは誰か(松浦理英子)「親指Pの修業時代」(デュアル・クリティック)」・早稲田文学・第8次214号 |
3月 |
「早稲田大学親指ピー子とパー子のデュアル・クリティック(松浦理英子「親指Pの修業時代」」・小原真紀子・早稲田文学・第8次・214号 |
3月 |
「書評・本を肴に。松浦理英子「親指Pの修業時代 上・下」−右足の親指PはかくしてPと化し、われらが性器中心主義に揺さぶりをかける。(佐伯誠)」・エスクァイア日本版 |
3月 |
「書評・噂の真相・松浦理英子「親指Pの修業時代」をめぐる話題、小倉千加子の「幼形成熟の復讐」で激突の理由」・噂の真相 |
3月7日 |
「標的・文学’94・松浦理英子の「根」・意味喪失後を問う「親指P」」・朝日新聞 |
3月31日 |
「書評・人気作家50人の著書直筆サイン本600冊プレゼント!」・週刊宝石 |
4月 |
「みのがせないこの一冊・親指Pの修業時代」・野生時代 |
4月 |
「書評の批評・新しい人物の形成をめざした小説が物議をかもした理由・松浦理英子・「親指Pの修業時代上・下」・野崎正幸」・鳩よ! |
8月27日 |
「「小説はいかにして家族小説を逃れうるか」・芳川泰久」・図書新聞 |
9月5日 |
「ぺーぱーないふ・これは事件です・女流文学賞発表会見」・東京新聞 |
9月16日 |
「読書日録・松浦理英子のエロス論・森岡正博」・週刊読書人 |
9月27日 |
「新たな”女流”の地平切り開く自称カルト作家−松浦理英子・笙野頼子」・読売新聞 |
12月 |
「書評・BOOK 天使の書評・文学の規範に挑戦する、スリリングな対談集・松浦理英子×笙野頼子「おカルトお毒味定食」・桐野夏生」・CREA |
12月11日 |
「書評・BOOK REVIEV ・「性器に頼らない」快楽のすすめ・松浦理英子「優しい去勢のために」」・週刊読売 |
12月21日 |
「書評・優しい去勢のために・アナーキックな誠実さ「非=性器的なエロス」を称揚する・浅見克彦」・週刊読書人
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1995年 |
2月 |
「映画「ナチュラル・ウーマン」・「レズビアン・ファロスの修業時代・小谷真理」・文学界 |
2月24日 |
「日本のフェミニズム6・「セクシュアリティ」−井上輝子・上野千鶴子・江原由美子他」・岩波書店 |
3月10日 |
「「日本文学の現代史・多様な性結合の可能性を切り開く・松浦理英子」・与那覇恵子」・週刊読書人 |
6月30日 |
「「親指Pはいかに”距離”を埋めるか−松浦理英子論」・「小説愛」・芳川泰久著」・三一書房
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1996年 |
3月 |
「官能する文学・性を描いた20の結晶「ナチュラル・ウーマン」・矢切隆之」・朝日ソノラマ |
3月 |
「小説家への道2・人気作家に学ぶ恋愛小説の書き方*高樹のぶ子・松浦理英子他。・近藤裕子/宮内淳子/小沢伊久美他」・鳩よ! |
3月 |
「インタビュー・小説家への道2・人気作家に学ぶ恋愛小説の書き方・この作家のここを盗め(7)・松浦理英子に学ぶ紋切り型をさけ物事の裏を読む習慣を持つ・与那覇恵子」・鳩よ! |
7月10日 |
「「消費のなかの芸−ベストセラーを読む−松浦理英子「親指Pの修業時代」を読む−」・吉本隆明著」・ロッキング・オン出版 |
8月10日 |
「「メンタリティ=松浦理英子」・川村湊」・国文学
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1997年 |
2月20日 |
「ねぇ、コレ、読んだ!? 暇つぶしに読む現代本より、一葉のほうが新鮮かもしれないよ。*松浦理英子「現代語訳・たけくらべ」他」・Hanako |
4月13日 |
「書評・サンデーらいぶらりぃ・樋口一葉の魂が女性作家の詩人に憑く依して、今よみがえる・松浦理英子「現代語訳・樋口一葉−たけくらべ」・栗坪良樹」」・サンデー毎日 |
8月 |
「現代作家論シリーズ12回・松浦理英子−サイボーグ・ファロスの修業時代−(煉獄編)・小谷真理」・文学界 |
11月25日 |
「「恋愛の解剖学 エロスとタナトス」・寺田操著」・風林堂
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1998年 |
12月10日 |
「「ジュディス・バトラーと松浦理英子−視線の考察(1)」・市村孝子」・Artes
liberales・岩手大学人文社会科学部1巻62号
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1999年 |
1月28日 |
「Hoseki Book Center・若者の純粋な悩みに、愚直なまでの方法で回答を探る・・・テレビでは味わえない涙が・松浦理英子「おぼれる人生相談」・古川美穂」・週刊宝石 |
2月4日 |
「書評・文春図書館・松浦理英子「おぼれる人生相談」−どんな悩みにも真っ正面から受け止める姿勢への共感・斉藤美奈子」・週刊文春 |
10月25日 |
「「意識の新戦略−松浦理英子「ナチュラル・ウーマン」・「少女領域」・高原英理著」・国書刊行会
倉橋由美子「聖少女」・森茉莉「甘い蜜の部屋」・大原まり子「ハイブリッド・チャイルド」等と共に評論されている
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2000年 |
3月29日 |
「いまどきの女流作家の処世術? 松浦理英子 松浦理英子は、「フェミニストにあらず。」・栗原裕一郎」・別冊宝島496・いまどきの「ブンガク」 |
4月20日 |
「「歪む身体」−現代女性作家と変身譚−(−性的アイデンティティの拡散−松浦理英子「親指Pの修業時代」)−カトリン・アマン著」・専修大学出版局
津島佑子「寵児」・多和田葉子「犬婿入り」・川上弘美「蛇を踏む」・笙野頼子「母の発達」と共に評論されている |
6月 |
「「ジュディス・バトラーと松浦理英子−視線の考察(2)」・市村孝子」・Artes
liberales・岩手大学人文社会学部1巻66号 |
10月20日 |
「女性文学を学ぶ人のために」・渡邊澄子編集・世界思想社 |
10月27日 |
「文芸時評・「裏ヴァージョン」・津島佑子」・朝日新聞 |
10月29日 |
「「裏ヴァージョン」書評・自分とは何かを問う観念の格闘技の物語・清水良典」・朝日新聞 |
11月5日 |
「今週の本棚・「裏ヴァージョン」書評・島森路子」・毎日新聞
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2001年 |
1月 |
「Critic to One(1)・アドレッサンスに固着すること−松浦理英子−「裏ヴァージョン」・倉数茂」・早稲田文学・第9次・26(1)号 |
1月 |
「書評・フロッピー・ディスクの中の密室「裏ヴァージョン」・稲葉真弓」・群像 |
2月 |
「「関係を続ける・松浦理英子「裏ヴァージョン」、「こころ」と「放浪記」と」・飯田佑子」・現代思想 |
2月1日 |
「Book Review・「裏ヴァージョン」・内藤千珠子」・文藝春季号 |
2月10日 |
「恋愛のキーワード・レズビアン−「卍」・谷崎潤一郎・「ナチュラル・ウーマン」・松浦理英子−中村三春」・国文学二月臨時増刊号
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2002年 |
1月29日 |
「「文学」作品がジェンダー・フリー教材になるとき −揺らぐこと、揺さぶることをめぐって−(裏ヴァージョン)・金井景子」・文学1,2月号(ヘテロセクシズム特集)・岩波書店 |
3月25日 |
「現代文学鑑賞辞典(松浦理英子と「親指Pの修業時代」の紹介文)」・栗坪良樹・東京堂出版 |
7月 |
「「水晶のような境地−「親指Pの修行時代」の啓示−」・残雪」・すばる7月号・集英社
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